若い人(20代、30代)が痛風になる原因
「痛風」というと中年男性がかかるというイメージが強い病気です。しかし、最近では若年化が進み、20代、30代の若い世代の痛風患者が増加傾向にあります。
今回は、若い人が痛風にかかる原因について詳しく紹介していきます。
痛風が中高年に多い理由
痛風といえば、「贅沢に飲み食いする中高年男性がかかる病気」というイメージがありますが、どのような理由から中年以降に痛風を引き起こしやすいとされていたのでしょうか?
痛風の原因として、アルコールを含む「暴飲暴食」と併せてよく挙げられるのが、「ストレス」です。
男性で見ると、会社での自分の役割分担が変わり始めるのがこの頃です。年齢を重ね、部下を持つ課長など役職が上がるにつれ、責任を問われる立場になっていきます。仕事で結果を出していくことはもちろん、自分の部下の管理や課内の調整など、教育という難しい仕事がプラスされると急激にストレスが増えてきます。
また、年代的に家庭でもストレスを感じやすい時期に入ります。せっかくの休みの日にゴロゴロしていると煙たがられたり、家族サービスでゆっくり休めないといった具合に、若い頃とは生活環境に変化が出てきます。
経済的にも余裕が出てくるため、職場や家庭で溜まったストレスをお酒やカロリーが高い食べ物で発散したりして、暴飲暴食になりがちなのもこの頃です。
若い人の痛風が増加している原因
では、若い世代に痛風が増えてきている原因を見ていきましょう。
食生活の変化
その大きな要因の1つが食生活の変化です。
特に20代・30代の家族と一緒に住んでいない1人暮らしの男性の食生活を考えると、昼はジャンクフード、夜はインスタント麺とビールといった、カロリーが高く、とりあえず空腹を満たすだけの食生活になっている人も増えています。
栄養バランスの質の低下や、高カロリーの食事が増えてくると、痛風にかかるリスクは高まっていきます。
また、若い人が痛風になる原因は、その時点の生活だけではなく、10代の頃からの生活習慣の乱れの「積み重ね」でもあります。家庭での食生活の変化や、睡眠時間の減少なども要因として挙げられます。
運動不足
最近では20代、30代であっても即戦力として結果を求められることも多く、定時で仕事が終わるいう事はまれです。そのため、学生時代などは身体を動かしていた人も、運動を行う機会が一気に減り、運動不足になりがちです。
カロリーが高いものを食べ、身体を動かさないような生活を続けていると、肥満体に近づき、痛風の原因となる「尿酸値」も上がりやすくなります。
生活習慣の改善を
20代、30代の方の痛風改善も、40代以上の方の痛風対策と同様の対策が有効です。プリン体の多い食事を避ける、水分を十分にとる、適度な運動を取り入れる、睡眠をしっかりとるなど、日常生活上で出来る対策が多々ありますので、出来るところから改善していくと良いでしょう。
特に、生活習慣の乱れに心当たりがある人は「若いから痛風とは無関係」と考えず、症状が現れた場合には早期に医師に相談するようにしましょう。