痛風は手首・手の指・肘にも起こる?腕の関節痛の原因となる病気

痛風は手首・手の指・肘にも起こる?腕の関節痛の原因となる病気

痛風は手首・手の指・肘にも起こる?腕の関節痛の原因となる病気

「痛風」というと、一般に足が痛くなる病気というイメージを持たれています。確かに痛風は、90%以上が膝から下の関節で発生し、中でも、足の親指の付け根が群を抜いて多いという特徴があります。

しかし、10%未満という少数ながらも、手首、手の指、肘などに症状が現れることもあります。そういった場合には、痛風の可能性を考えずに別の病気をまず思い浮かべてしまい、対応を誤りがちです。

そのようなことのないよう、特に尿酸値が高い人は、手首、手の指、肘が痛い場合にも痛風の可能性を考慮するようにしましょう。今回は、腕の関節痛の原因となる痛風・その他の病気についてまとめます。

痛風を見極める検査方法

痛風で手首、手の指、肘が痛いケースは稀ですが、以下の特徴が当てはまる場合には、可能性が高くなります。

  • 尿酸値が高い
  • 20代〜40代の男性である
  • 一箇所の関節が強く痛んで腫れている
  • 突然激しい痛みが現れ、1~2日目頃をピークに、徐々に痛みが治まっていく

「尿酸値」とは血液中の尿酸量を表す数値で、7.0㎎/dlを超えると尿酸値が高い状態(高尿酸血症)と診断されます。尿酸値は病院での血液検査によって確認できる他、自宅で確認する簡易検査キットも販売されています。

尿酸値の検査方法 | 病院や簡易検査キットでの血液検査
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尿酸値の検査方法 | 病院や簡易検査キットでの血液検査 痛風の原因となる「尿酸値」。辛い痛風発作が出てから後悔することがないよう、病院での健康診断...


また、病院では次のような検査方法を用いて原因を特定することがあります。

関節液検査

症状の出ている関節内に細い針を刺し、関節液を採取して検査する方法です。関節液に尿酸塩結晶が含まれている場合には、痛風と診断されます。

関節リウマチ、偽痛風、化膿性関節炎等、類似の病気との区別をしっかりつけることができるのがメリットです。

関節X線検査、エコー検査

関節内に、痛風の原因となる尿酸塩結晶の蓄積があるかを診断することができます。


痛風の検査方法

腕の関節が痛む病気

痛風の他、腕の関節の痛みの原因となる病気には、下記のようなものがあげられます。

1.化膿性関節炎

何らかの原因で関節の中に大腸菌、ブドウ球菌、結核菌などの細菌が入り込み、炎症を起こすのが化膿性関節炎です。

炎症を起こした関節がズキズキと激しく痛み、赤く熱を伴って腫れます。炎症箇所が足の指の付け根や膝などの場合、痛風発作となかなか区別がつきません。

2.関節リウマチ

手首、手の指、肘など、上肢の関節が痛む病気の中でよくみられるのが、関節リウマチです。

関節リウマチは、膠原病ともいわれる自己免疫疾患の1つです。関節の内面にある滑膜が炎症を起こし、関節の痛みや腫れを引き起こします。

痛風と異なる特徴としては、下記のような点があげられます。

  1. 女性と男性の患者比が4:1と、女性の方が罹りやすい
  2. 突発的に強く痛むことは少なく、痛みがジワジワと強まっていく
  3. 一箇所だけではなく複数箇所が同時に痛むことが多い

3.テニス肘、腱鞘炎

テニスやゴルフを楽しんでいる人が、急に肘の痛みを感じることがあります。同じ動作を繰り返すことで、肘の靭帯や肘関節周辺の筋肉に疲労が溜まり、炎症を起こしてしまう症状です。

肘が痛い原因となる痛風以外の病気

同様に、ピアノ演奏やタイピングなどで指を酷使することで、手首や手の指の筋肉と関節をつなぐ腱が炎症を起こすのが腱鞘炎です。痛風との違いは、痛風は急激な痛みが短期間に現れますが、テニス肘や腱鞘炎の場合は同程度の痛みが長く続くのが特徴です。

4.偽痛風(ぎつうふう)

痛風とよく似た症状として、偽痛風と呼ばれる関節炎があります。痛風と同様、下肢の関節で多く発症しますが、肘や手首でも発症することがあります。

大きな関節で発症するのが特徴なので、足の親指の付け根や手の指で発症することは多くありません。痛風が高尿酸血症を原因とするのに対し、偽痛風はピロリン酸カルシウムの結晶が関節に沈着し、それが剥がれることで起こります。

痛みは痛風ほど激しくなく、複数の関節での同時発症も多いなど、痛風と異なる特徴があります。

まとめ

今回は、手首・手の指・肘の関節痛の原因となる痛風と、その他の病気についてご紹介しました。

「痛風=足の激痛」というイメージがあると、手首や肘などに痛みが発生した際に対応が遅れてしまいがちです。高尿酸血症の他、食事や生活習慣の乱れなどに心当たりがある場合には、痛風の可能性も視野に入れ、できるだけ早く病院を受診して適切な治療を受けられるようにしましょう。