プリン体の少ない食べ物まとめ | 痛風・高尿酸血症の予防に
痛風の根本的な原因は、血液中の尿酸値の値が高い状態が続く「高尿酸血症」です。尿酸値が上がってしまう原因には様々なものがありますが、「プリン体の多い食べ物を食べ過ぎること」も、大きな原因のひとつです。
そこで、尿酸値を下げて痛風を予防するために、プリン体の少ない食べ物について知っておきましょう。
食べ物に含まれるプリン体と痛風
尿酸は、細胞の核に含まれるプリン体が分解してできる物質です。プリン体の80%ほどは体内で生成され、残り20%ほどが食事から吸収されるということが分かっています。痛風・高尿酸血症の人は、食べ物から吸収されるプリン体の影響をできるだけ低く抑えることで、尿酸値を上げないようにする必要があります。
痛風・高尿酸血症の人が1日に摂っても良いプリン体の量は、400mgまでというのが一般的な目安です。
プリン体の摂取量を基準以下に抑えるためには、プリン体が多い食べ物とプリン体が少ない食べ物が何かを把握し、食事内容をコントロールすることが大切です。つまり、プリン体の多い食べ物はできるだけ控え、プリン体の少ない食べ物を積極的に食べるということです。
痛風・高尿酸血症の予防を考える上で積極的に取り入れていきたい「プリン体の少ない食べ物」には、以下のようなものがあります。
プリン体の少ない食べ物
ここでは、プリン体の少ない食べ物をまとめます。
プリン体の少ない食べ物(食品100g中、50〜100mg)
- 舞茸 98.5
- 牛ヒレ 98.4
- うなぎ 92.1
- 豚ロース 90.9
- ホタテ 76.5
- そば粉 75.9
- 豚バラ 75.6
- 牛リブロース 74.2
- ボンレスハム 74.2
- ブロッコリー 70.0
- つみれ 67.6
- ベーコン 61.8
プリン体の極めて少ない食べ物(食品100g中、50mg以下)
エノキダケ 49.4
- もやし 44.7
- そら豆 35.5
- 豆腐 31.1
- 板かまぼこ 26.4
- 白米 25.9
- 薄力粉 15.7
- スジコ 15.7
- チーズ 5.7
- イクラ 3.7
- 牛乳 0.0
- 鶏卵 0.0
以外かもしれませんが、卵や乳製品の多くは、プリン体が少ない食品とされています。プリン体は動植物の細胞の核に含まれていますが、卵は巨大な1つの細胞であるため、プリン体はほぼ0mgです。同様に、魚卵のイクラ等も一つ一つが大きな細胞なので、100gあたりのプリン体含有量は少なくなります。
牛乳はプリン体がほぼ0というだけではなく、α-ラクトアルブミンやカゼインという乳タンパクが、尿酸の排泄を促す作用があります。過去のアメリカの調査では、牛乳を毎日飲むと痛風予防に効果があるという報告もあり、ぜひ毎日取り入れるようにしたい食品です。
レバーや干物など、200mg/100g以上の高プリン体食品をわざわざ多く食べなくても、上に紹介したプリン体の少ない食べ物を上手に組み合わせることで、栄養バランスを維持しながら、痛風・高尿酸血症を予防していくことができます。
食べ過ぎはNG
プリン体が少ない食べ物を積極的に摂るというのは正しいのですが、食べる量には注意が必要です。
例えば、比較的プリン体の含有量の少ない牛ヒレも、ヒレステーキ300gを食べると295.2mgのプリン体を摂ることになります。他の食べ物のプリン体を合わせると、1日400mg以内という基準の範囲内に収めることは難しくなります。
また、プリン体ほぼ0の卵や牛乳に関しても、摂りすぎはカロリーオーバーで肥満の原因になってしまいます。痛風・高尿酸血症になる人は、肥満の割合が非常に高いことが知られていますので、カロリー摂取量についても十分に注意することが大切です。
まとめ
今回は、「プリン体の少ない食べ物」についてご紹介しました。
痛風・高尿酸血症の予防には、プリン体の多い食事を避けるだけでなく、高カロリー・高脂質の食べ物を控える、節酒、禁煙、適度な運動などの対策が重要です。
尿酸値が気になっている人は、日々の全体的な生活習慣を見直し、早めに改善に取り組んでいくようにしましょう。