尿酸塩の結晶による関節炎 | 痛風・高尿酸血症の原因と治療方法

尿酸塩の結晶による関節炎 | 痛風・高尿酸血症の原因と治療方法

尿酸塩の結晶による関節炎 | 痛風・高尿酸血症の原因と治療方法

主に30代から40代にかけての働き盛りの男性が発症しやすい「痛風」。かつて「ぜいたく病」といわれた痛風は、食生活が豊かになった現在では、庶民でもかかる一般的な疾患となり、日本には約100万人もの患者がいるといわれています。

痛風は、血液中の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が原因となって起こる急性関節炎です。今回は、痛風の原因と治療方法についてまとめます。

痛風の原因物質 「尿酸」

ある日の明け方、酷い関節炎のような足の痛みに気がついて目を醒ます。このような形で始まることが多いのが「痛風発作」です。なぜこのような激しい痛みが突然起こるのでしょうか?

痛風・高尿酸血症の原因となる尿酸塩

痛風発作が起こる背景には必ず、血液中の尿酸値が高い「高尿酸血症」があります。尿酸とは細胞の核に含まれるプリン体が分解してできる物質ですが、血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超えると高尿酸血症と診断され、体の中で問題を起こし始めます。

尿酸は水に溶けにくい物質で、血液中の尿酸量が増えてくると、尿酸塩結晶として固まりやすくなります。特に、足の関節は体温よりも温度が低いため、関節液内の尿酸が結晶化しやすくなります。

痛風発作の始まり

尿酸塩結晶を顕微鏡で見ると、白く先が尖った針状の結晶で、見るからに刺さると痛そうです。痛風発作は、関節にこびりついたように固まった尿酸塩結晶が、何らかのきっかけで剥がれ落ちた時に始まる急性関節炎です。

関節にこびりついている時は異物と認識されなかった尿酸塩結晶を、剥がれ落ちた際に体が異物と認識して攻撃を始めます。白血球やリンパ球などの免疫細胞が集まり、痛みや炎症を引き起こす生理活性物質が大量に放出されて、激痛や腫れの症状を起こします。

高尿酸血症になったばかりの時は多くの場合は無症状ですが、その状態が長期間続くと、痛風発作や尿路結石が起こる可能性が高まるため注意が必要です。

痛風の治療方法

痛風の治療は、その原因となる高尿酸血症の治療であり、尿酸値を下げて基準値以内にすることです。治療方法は、薬物療法生活習慣の改善が車の両輪です。

痛風・高尿酸血症の治療方法

まず、検査を行って、尿酸値が高い原因を調べます。尿酸値が高くなる原因は下記の3つがあり、検査の結果に応じて尿酸値を下げる薬が処方されます。

  1. 尿酸の生成が多すぎる
  2. 尿酸の排泄が少なすぎる
  3. 両方の混合型

痛風発作を起こす人は、尿酸値が上がりやすい体質であることが多いため、尿酸値を下げる薬を長期に渡って飲み続けることが基本です。

さらに、生活習慣の改善が指導されます。痛風患者はよく飲みよく食べる男性が多く、肥満の割合が高いため、運動食事の改善によって尿酸値を上げない習慣をつけることが大切です。

痛風の治療が難しいのは、発作がない時は何の症状もないということです。何ヶ月も痛みがない状態が続くと、つい薬の服用を止めてしまったり、もとの食生活に戻してしまうという人が多くいます。しかし、治療を止めてしまうと尿酸値も元に戻り、痛風発作を再発しやすいため、医師から指導された治療方法をしっかり継続することが、痛風治療で最も重要なポイントです。

まとめ

今回は、尿酸塩の結晶による関節炎である「痛風」や、その原因となる「高尿酸血症」の原因と治療方法についてご紹介しました。

痛風は原因が明確で治療方法も確立されている病気です。しかし、放置したり治療を怠ったりすると痛風発作が繰り返される他、腎臓疾患や尿路結石、糖尿病、脂質異常症などの難しい病気を併発してしまう危険があります。

痛風発作を繰り返さないよう、早めに治療に取り組むようにしましょう。