痛風の痛みはどれくらい? 病気の悪化に伴う症状の進行

痛風の痛みはどれくらい? 病気の悪化に伴う症状の進行

痛風の痛みはどれくらい? 病気の悪化に伴う症状の進行

突然の激痛は赤信号!通風はすでに危険領域

ある日曜日の夜。車のトランクからゴルフクラブを下ろそうとした瞬間、突然、足の親指の付け根に激痛が!

無理な姿勢で持ち上げたせいかと思い、その場でひと休みしますが、痛みは治まるどころか次第に増してきます。触れるだけで飛び上がるほどの痛さに、その場から一歩も動けません。どうやら患部に熱を持っているようです。

「まさか、骨が折れたのでは…」

痛みはすぐに治まらず、数日間の間続きました。


思い当たる原因がなくこうした激痛が起こるのは、痛風の初期症状である急性関節炎かもしれません。その痛みは“風に吹かれても痛い”という名前の由来の通り、「骨折よりも痛い」といわれる激痛です。

その他、「キリで足に穴をあけられているような痛み」「足の指をペンチで強く挟まれているような感覚」「金づちで足に釘を打ちこまれているような痛み」等と表現されることもあります。

痛風は通常、このような激しい発作から始まりますが、患部が赤く腫れる程度で済む場合もあります。いずれにしても、原因不明でこうした自覚症状がある時には、痛風を疑ってみるべきでしょう。

痛風の痛みと症状の悪化

水面下で進行している高尿酸血症

激痛で初めて気付くことの多い痛風は、実は数年前から前段階が進行しています。それは、血液中の尿酸の濃度が高い「高尿酸血症」と呼ばれる症状です。

細胞の老廃物である尿酸はほとんどの動物の血液中にありますが、ヒトはそれを分解する酵素を持っていないため、排尿などによって体外に排出する必要があります。しかし、その尿酸の量が増えすぎたり排出能力が下がったりすると、尿酸濃度が上昇して高尿酸血症となってしまうのです。

血液中の尿酸の濃度を「尿酸値」といいますが、定期的にこの尿酸値の検査を行っておくことで、痛風発作が発生する前に発見して予防に取り組むことができます。

痛風の症状の進行

通常、痛風発作は数日で治まり、2週間程たつと完全に消えてしまいます。そのため、「これで元の生活に戻れる」と放置してしまいがちなのですが、そのままにしていると病気は徐々に悪化していきます。根本原因である尿酸値を下げていないからです。


痛風の悪化に伴う症状の進行


尿酸値が高い状態が続くと、しばらく期間を空けて再び激痛が襲ってきます。これもやがては治まりますが、さらに放置していると発作の症状は次第に長引くようになり、再発する周期も短くなっていきます。

痛風の人が併発しやすい病気

尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が長期間に渡ると、症状は痛風発作の痛みだけにとどまりません。

例えば、尿酸の結晶が関節に集まって固まった痛風結節と呼ばれる「こぶ」ができることがあります。触っても痛みはないことがほとんどですが、放置すると関節が変形したり、歩行が困難になる患者もいます。

その他、腎不全や尿路結石、狭心症など重篤な合併症を引き起こすことが報告されています。尿酸結晶が腎臓に沈着すると、痛風腎と呼ばれる状態になり、腎機能を低下させてしまいます。そこから慢性腎不全へと悪化すると、定期的な人工透析が必要になる場合もあります。

さらに、動脈硬化や狭心症、脳卒中のリスクも急激に高まります。赤信号である痛風発作を放置し続けてしまうと、このような取り返しのつかない病気にたどり着くこともあるため、早めの対策をとることが大切です。