痛風は遺伝する? 尿酸値が高い原因となる体質と生活習慣

痛風は遺伝する? 尿酸値が高い原因となる体質と生活習慣

痛風は遺伝する? 尿酸値が高い原因となる体質と生活習慣

「痛風は遺伝する」という話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。父親が痛風で長年苦しんでいるのを見ていたりすると、いずれ自分も痛風になってしまうのではないかと不安に感じてしまうものです。

今回は、尿酸値が高い原因となる遺伝・体質と生活習慣についてまとめます。

痛風の原因となる「尿酸」

痛風は、血液中の尿酸値が高い状態が続き、尿酸が溶けきれずに結晶化してしまうことが原因で起こる病気です。血液中の尿酸が7.0mg/dl以上になると、尿酸値が高い「高尿酸血症」と診断され、痛風予備軍とみなされます。

「尿酸」とは、細胞に含まれるプリン体が分解してできる物質です。1日に約700mgが生成され、不要な分は尿や便から体外へ排出することで、常に1,200mg程が体の中を巡っています。

痛風の原因となる尿酸値

この尿酸が多すぎると高尿酸血症となって、痛風や尿路結石、腎臓病等の原因となります。一方で、尿酸には抗酸化作用があるので、少なすぎてもいけません。体の老化を抑制してさまざまな疾病を予防する、体にとって不可欠な物質でもあるのです。

尿酸値が高くなる体質

尿酸値が高くなる原因として、二つのメカニズムがあります。

一つは、体内で尿酸が過剰に作られてしまうことが原因で尿酸値が高くなる「尿酸産生過剰型」です。日本では高尿酸血症の10〜20%がこのタイプとされています。

もう一つは、尿酸の産生量は正常でも、排泄機能が低いために尿酸が多量に残ってしまう「尿酸排泄低下型」で、日本ではこのタイプが最も多く、60〜90%が当てはまります。

つまり、日本人は体質的に尿酸の排泄機能が弱くなりやすい傾向があることが分かります。

その他、「尿酸産生過剰型」と「尿酸排泄低下型」の両方が当てはまる「混合型」タイプもあります。尿酸値が高くなるには体質的な要因があり、特に20代から痛風の発作を起こすような人は、遺伝的な体質が関与している割合が高くなります。

遺伝の影響

このように痛風は、遺伝的に生まれつき尿酸値が高くなりやすい体質の人が、肥満、運動不足、過食、飲酒、ストレスなどの後天的な生活習慣の影響で発症することが多いと考えられます。

ただし、親が痛風という場合には、体質の遺伝と同時に、親と同じような食習慣が引き継がれていることが原因となっている場合もあるため、慎重に判断する必要があります。

最近発表された研究によると、お酒に強い遺伝子を持つ人の方は、お酒に強い遺伝子を持たない人よりも、痛風にかかるリスクが2倍以上高くなるそうです。お酒に強い体質の人は多くの量を飲むことができるということもあり、痛風の原因には飲酒が大きく関与していることを裏付けるデータといえそうです。

痛風・高尿酸血症への遺伝・体質の影響

痛風の治療

健康診断で「尿酸値が高い」という指摘をされた場合、まだ痛風発作の経験がなければ、まずは日頃の生活習慣を見直すよう指導されます。

それでも尿酸値が下がらない場合には、体質的な原因が大きいとみなされ、尿酸値を下げる薬が処方されることがあります。多くの場合、薬を服用しながら生活習慣の改善に取り組むことで、痛風発作を予防することができます。

ただし、痛風発作がないからといって治療を怠ると、尿酸値は元に戻ってしまいやすいので、しっかりと継続していくことが何より重要になります。

まとめ

今回は、尿酸値が高い原因となる遺伝・体質と生活習慣についてご紹介しました。

痛風の原因となる高尿酸血症には、遺伝的・体質的原因の関与があるにせよ、きちんと治療をすれば、尿酸値をコントロールして痛風発作の再発を防ぐことができます。

痛風は原因も治療法もほぼ確立されている病気です。高尿酸血症患者が併発しやすい腎臓病や動脈硬化といった合併症を予防するためにも、尿酸値が高い場合には、まずは生活習慣を見直す等して尿酸値の改善に取り組むようにしましょう。