枝豆・豆腐・豆乳・納豆のプリン体 | 大豆製品は痛風に良くない?
一般に、プリン体の多い食品は痛風に良くないといわれます。プリン体の多い食品というと、鶏、豚、牛のレバーなど内臓類、カツオやタラコなどの魚介類等が思い浮かびますが、その他にも意外な食材に多く含まれていることもあります。
それでは、昔から「健康に良い」といわれることの多い大豆製品についてはどうでしょうか。今回は、枝豆・豆腐・豆乳・納豆など大豆製品のプリン体と痛風との関係についてまとめます。
プリン体と食事制限
枝豆、豆腐、豆乳、納豆などの大豆製品は、おいしくて栄養バランスが良く低カロリーと、三拍子揃ったヘルシーな食材です。
痛風になると、尿酸値を下げる薬を飲みながら、生活習慣の改善を求められます。その際、アルコールの摂取量を減らし、プリン体の多い食品の過食を避けると同時に、肥満防止のためにカロリーを抑える食事制限を行うことが必要になります。
「豆腐や納豆、枝豆なら低カロリーで安心だ。大豆は畑で取れるから野菜みたいなものだ。」などと考え、大豆製品を多量に食べ過ぎると良くありません。内臓などの高プリン体食品ほどではありませんが、大豆にはある程度のプリン体が含まれているため、大量に食べているとプリン体の過剰摂取になってしまいます。
大豆製品のプリン体
ひと昔前、痛風患者はプリン体の摂取量を厳しく管理するのが良いとされていました。しかし、実際にはプリン体は食べ物から入るよりも体の中で作られる量の方が多く、プリン体を避けることばかりが必ずしも尿酸値の下落につながるとはいえません。そのため、痛風患者へのプリン体の摂取制限は、以前ほど厳しいものではなくなってきています。
それでも、摂りすぎは良くないということで、大体1日に400mg以下に抑えると良いとされています。
大豆製品のプリン体含有量(mg/100g)
- 乾燥大豆 172.5
- 納豆 113.9
- おから 48.6
- 枝豆 47.9
- 豆腐 冷奴 31.1
- 豆乳 22.0
- 豆腐 湯豆腐(3分) 21.9
乾燥大豆をそのまま食べる機会は多くありませんが、牛モモ肉(110.8)やヤリイカ(160.5)よりもプリン体が多く含まれています。
一日に冷奴1丁(300g)、枝豆を200g、納豆1パック(50g)を食べたとします。すると、プリン体の含有量はそれぞれ、冷奴93.3㎎、枝豆95.8㎎、納豆56.95㎎になり、これらを合計するだけでも246.05mgという値になります。
痛風予防のためのプリン体の摂取目安量が「1日400㎎以下」であることからすると、大豆製品だけで1日の60%以上のプリン体を摂ることになってしまい、他の食品と合わせると摂取量オーバーの可能性が大変高くなってしまいます。
バランスが大切
大豆製品は良質なタンパク質やコレステロールを下げるリノール酸の他、繊維質、ミネラルも豊富な素晴らしい食品です。しかし、やはりどんなに良い食品でも、食べ過ぎるのは良くありません。
上述の例であれば、冷奴を1/2丁にする、枝豆の量を減らす、納豆は30gのカップ納豆にするといったように、量を抑えて摂取すると良いでしょう。また、頻繁に豆乳を飲むような場合には、時々は低脂肪の牛乳に切り替えるのもおすすめです。(牛乳はプリン体0の食品です。)
大豆製品は健康に良い成分が多く含まれていますので、食べ過ぎないように気をつけながら、上日々の食事に取り入れていくようにしましょう。